2014年08月18日

「MOMOがゆく」2014年全国大会編の、前書きにかえて

MOMOが行く
2014年全国大会編の前書きにかえて


Yosです。
皆様、先日の緊急入院の際は、ご心配をおかけしました。おかげ様で無事退院し、今は自宅療養でリハビリの日々です。こまかい症状はいろいろあるけれど、大まかに言うと「横紋筋溶解症」のダメージにより筋力が著しく低下しています。脚に至ってはまだつま先に麻痺が残り、通常時の20%程度の筋力に落ちてしまっています。手は、倒れたときの握力は、10kgを切っていました。階段は1歩ずつ足を揃えてだし、歩行速度は時速3kmぐらい。
でも大丈夫。必ず復活します。
今の私にとって、やりたくてもできないことの一つは、自転車に乗って、ダンシングをすること。だから、それができるようになるまで、頑張ってリハビリをすることを、大きな目標にしました。MOMOのみんなと走るために、Yosは必ず、またサドルの上に戻ってみせる。
Yosだって、あきらめないぞ! MOMOの子たちに、負けるわけにはいかないからね。

そんな私に、大きな力を与えてくれたのは、8月4日の全国大会の、MOMOのみんなの頑張りでした。今や、「全力を尽くす」と「あきらめない」という姿勢は、MOMOのチームポリシーであり、アイデンティティになっています。
チーム全員、ひとりひとりが自分の目標を立てて、それを達成するために努力する姿は、やる前から、できない理由を見つけて逃げてしまうことも多い、世間にスレた私たち大人に、大切な何かを気づかせてくれます。「そんな適当なことで、いいの?」と問いかけられているようで、恥ずかしくなります。
私は子供たちに自転車を教え(まあもう、今や子供たちの誰にも負けてしまうのですが)、ときにはメンタル面でのアドバイスもしたりする。けれども実際のところ、私が彼らに与えたものと、彼らが私に与えてくれたものでは、どちらが多いのだろう?そう考えるとき、私は圧倒的に、後者だと思うのです。つまり、私が子供たちから力を与えてもらうことの方が、圧倒的に多い。

今やMOMOの子供たちは、自主的に課題や目標を見つけ、そしてそれを達成するために、自発的に行動をしています。頑張ること、あきらめないことの大切さに自分で気づき、目標を一つずつ達成してゆくことで、理想論に終始するのではなく、それを実現するためには何が必要かを考え、そして実行しているのです。
目標は、ときには「夢」とも呼ばれますね。それを実現するために、一生懸命、頑張るという姿勢や経験は、もちろん自転車レースだけではなく、彼らのこれからの長い人生において、必ず役に立つはずです。困難なことや、辛いことに直面したときには、それを乗り越えるチカラになるでしょう。
そして、苦しいときも一緒に頑張ることのできる仲間がいることも、大きいでしょう。
最近巷を騒がしているような、LINEやネットばかりで繋がっていたあげく、誹謗中傷や炎上ということになり、時にはそれが悲惨な事件にまで発展してゆく・・・そんなのは本当の「仲間」とは呼べません。そしてそんな子供たちは、専(もっぱ)らバーチャルな仮想空間に生きているから、実際の出来事でのショックに弱い。本当の出来事に、対処することができないのです。とてもかわいそうなことです。部屋の中でモニターばかり見ているから、肌は青っ白く、生命感に乏しい。余談ですが、最近の脳神経科学の研究から、人間は、かつては人差し指の神経が、一番発達していたのだけど、最近の若者は、親指の神経の方が発達していることが分かったそうです。こんな急激な変化は、サルから人間への進化の中でさえ見られないもので、この変化(進化?)の原因は、ケイタイやゲームコントローラーのボタン操作によるものだそうです。人類の進化にまで影響を及ぼすとは、ケイタイ、ゲームコントローラー、恐るべし!です。
話をもどしましょう。
MOMOの仲間たちには、そんな空虚で悲しい仮想空間の友人ではなく、ホンモノの、生の触れ合いで、「ガンバレ!」と励ましあう仲間がいます。
爆発しても死なないゲームと違って、コケたら痛いし、血が出るし、時には骨も折れる。本当の痛みを知っているから、他人を傷つけることもありません。親指のコントローラーでCGの乗り物を走らせるのではなく、身体ぜんたいを使って、本物の自転車を走らせます。雨や風、季節の移り変わりを敏感に感じることのできる自転車は、子供たちの感受性を豊かにしてくれます。「さっきね、蝶々がね、ほっぺたに触りながら、飛んでいったよ。耳元で、パタパタって、音がしたよ」と教えてくれた子がいました。こんな素敵なことに出会い、感じることができるのは、あまたある乗り物の中でも、自転車だけでしょう。みなさんは、蝶々の飛ぶ音を、聞いたことがありますか?
夏は真っ黒に日焼けして、汗をかいていっぱい走って、コンビニでのアイスクリーム補給を楽しみにする。やっぱり、これこそが健康な子供の姿だと思います。

全国大会のレース当日には、逐次、SKM48さんがメールで生中継を送ってくれました。スマホに、その実況が届くたび、感動と、大きな力が、私を満たしていきました。中でも最高に嬉しかったのは、KKの銅メダル獲得です。コメントにも書いたけど、KKは、これまで、何度も入賞しているにもかかわらず、メダルとのめぐり合わせが悪かった。1位になって、賞品のヘルメットやタイヤをゲットするのは、それはそれで嬉しかったけど、やっぱりKKは、メダルがほしかった。だから「KKにメダルを」というのは、MOMOのみんなの、たっての願いでした。
そのメダルを、一番大きな大会、全国大会で獲ったのですから、これは本当に、映画のように劇的な展開です。自転車の神様(しつこいけれど、髭は生えてないよ)は、時にこんな、アカデミー賞全部門独占!ものの演出を用意してくれます。
そしてKKのこのメダルは、決してまぐれや、ラッキーではない。もちろん、クーでもない(笑)。
これまでのブログや、パパのFBをご覧いただくと、KKが今年の全国に向けて、いかに一生懸命、たくさん練習したかが分かります。
そう、MOMOの子供たちは知っています。夢は、ただ叶うのを待つものではなく、一生懸命頑張って、自分で「叶える」ものだと。

さて、前文が長く長くなりましたが、次に子供たちのレースレポートの総評です。
まず、みんな、書き始めたころより、文章力や表現力が格段に向上しています。自分の思いを、時に内側から熱く語り、また時に外側から客観的に見ることができるようになっています。これは、文章力云々というより、「そういう考え方をできるようになった、成長したと」見るべきでしょう。クールに現状を分析しつつ、ホットな熱意を持って、目標に向かって頑張る姿勢は、仕事ができるビジネスマンや政治家の行動規範にも通ずるものがあります。偉人で言えば、坂本竜馬や吉田茂が、そういう行動規範を持っていたのではないか。え、大げさだって?はい、そのとおり。でも、それが何か?(笑)
さて、では、一人ひとりのレポートを見てゆきましょう。

まずTキ、いきなり、コーテーションマーク(!)で始まる、劇的なレポートを展開します。使う言葉も、「強者(つわもの)」や、「(レースぜんたいを指して)ステージ」と表現するなど、読み物としても面白い文章を書きます。きっと、読書(マンガも含めて)が好きなのではないか。まだ今回の全国大会の1回しかレポートを読んでいないので、これからどういうスタイルでレポートを書いてくれるのか、大いに期待するところです。事実を忠実に踏みながらも、ロマンチックな描写が多いところなど、ちょっとYosの文章にも通じるところがあります。今回の全国大会の経験を経て、Tキがこれから、どういうアプローチで、次の目標に向かってゆくのか、楽しみです。

U太、単にレポートの域に留まらず、Tキとは違ったスタイルながら、同様に読み物としても面白いのが、U太のレポートの特徴です。まず、レースのレポートを、起承転結をもって簡潔に書いて、さいごに、客観的な自己分析と今後の目標を述べる。このスタイルが、きちんと確立しています。そしてそれは、読み物としても、次の展開、U太の思い・・・と、読者の知りたいところを、絶妙のタイミングで出してくるので、読んでいて面白いレポートです。スタートのシーンで、「1分前・・・30秒前・・・そして音が消え・・・」とカウントダウンしてゆく描写などは見事で、読者を、その瞬間の現場に連れてゆきます。
そしてU太のレポートは「決して言い訳をしない」という、彼の強い意志が根幹となって貫かれています。今年は幸いにもケガがなかったけれど、昨年の大会では1週間前に落車し、その後の1週間、キャンプ、大会本番と、両手をテーピングで固めて出場しました。両手とも骨折していたことが判明するのは、レースの翌日、病院に行ったときのことでした。その1週間の間、そして大会の結果に関しても、U太は一切、言い訳や泣き言を言っていません。「すべては自分の責任」と、小学6年生が、その潔い姿勢を貫いたのです。これには、彼の両親がU太に素晴らしい教育を施したことも大きいのでしょうが、MTBレースを通して得た強さと責任感も、大きいのではないかと感じます。

Shoka、最近、文章を書くのがとても上手になりました。以前のShokaは、けっこう大雑把に、ポンポンと結果報告のみを旨とするような簡単なレポートを書いて、genからの書き直し命令なども食らっていましたが、最近は文章の向上に加え、ぜんたいのボリュームも増えています。誤字脱字も、ほとんどない。これはきっと、MOMOの最年長者の一人として、また、彼女を目標とする年下の子も多いことを自覚し、「私がちゃんと、レポートを出さなきゃ」という責任感の表れだと思います。読書量も増えたのではないか。ShokaもU太同様、レポートを書くことによって、客観的な自己分析、そして次にやるべきことを、再認識できています。

U太とShokaに限らず、このように、レースレポートは、単に文章力の向上だけでなく、冷静な自己分析と目標の設定。そしてそのためのストラテジーを構築してゆくという、ひじょうに理性的かつ建設的な思考の育成に役立ちます。え、またまた大げさだって?それが何か?(笑)でも、このことに関して、私は間違っていない。自信があります。

D地、誤字脱字のない、きれいな文章を書きます。レポートの特徴は、まず冒頭に、そのレースに、自分がどういう目標、戦略で臨んだかを持ってきます。そして、それにたいする、レースの流れや結果を述べてゆきます。以前は、思い通りのレースができないと、すぐ泣く弱虫なところがありましたが、今は違います。強くなりました。「自分が弱いのは、誰のせいでもなく、自分の実力。泣いていても、強くはならない」と考えるようになってからのD地は、ならばどうすれば強くなれるかを考え、練習を重ねました。そして結果が出るようになってからは、レポートの内容も、これからの頑張りを宣言するような、力強いものになっています。

JJ、「れーす日記」というタイトルは、何年生まで使うのか、くくくっ、と、楽しみです。4年生ですから、文章は発展途上です。仮名遣いにもかわいらしさが溢れ、読むものに微笑みをもたらします。でも、そんなことを言ったら、きっとJJに叱られます。JJは、いつも真剣に、集中して、「どうやったら速く、上手くなれるか」を考えているからです。以前私は、「MOMOがゆく」の中で、そんなJJのことを、「カチカチカチと、考える」と書きましたが、我ながら絶妙な表現だと思います。今回の日記では、それが「ビンディングの角度」となって語られています。楽しくも発見の多いのが、JJのレポート、いや、れーす日記の特徴です。そして、「ここぞ!」という、一番伝えたいことのある場面では、「わたしはわたしは」と、主語を2回繰り返すのが、JJの特徴です。(これ、以前の日記にも出てきますから、ぜひ、見つけてください)。何しろこの、「わたしはわたしは」が出たら、読むほうも、ぐっと力を入れて読んでください。

そしてKK、読んでいてとても楽しい「れーす日記」を書きます。それには童話や詩作の趣(おもむき)があって、天才的な韻文(反対語は散文)を見せてくれます。自転車日記のはずが、海へ行って貝を拾う話になったり、美味しかった食べ物の話になったりと、まさに縦横無尽に展開します。そして楽しかった一日を、温泉で締めくくる。それがKKのスタイルです。温泉に限らず、「たのしかったです」というフレーズが何回も出てくる日記を読んでいると、ああ、KKが自転車を好きになってくれて良かったなと、とても幸せな気持ちになります。

以上、「MOMOがゆく」の2014年全国大会編を書くにあったて、「前書き」として、レポートの総評を書かせていただきました。今、本編を鋭意執筆中ですが、今年の全国大会に関しては、私は現場を見ておらず、ママパパへの取材や、本人への取材に加えて、子供たちのレポートからの想像で本編を構築してゆくことになります。ですから実際のシーンとはいささか異なった内容や描写が出てくると思います。
けれども、MOMOの子供たちと私は、お互いに心が通じ合っているので、たとえディテールは違えども、物語のベースとなる、いちばん大切な部分においては、絶対に間違いはありません。
乞う、ご期待!

わわわっ!雷で停電だ!いそいでアップしなきゃ。高知は今、降り続く雨のせいで災害が相次ぎ、大変です。稲刈りのシーズンを直撃し、浸水した稲穂を刈ることができません。それは水の中で発芽してしまったり、腐ったりしてしまいます。他の農作物への被害も甚大で、被災した方々は本当に気の毒です。どうかみなさん、一日も早く高知の雨が止み、被害が少なくなるよう、祈ってください。


posted by Yos at 18:17 | Comment(1) | MOMOがゆく | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
体調はいかがかな?
前書き・・・!?
にしては長い(笑)
本編、楽しみに待ってま〜す。
そうそう、T樹のレポート読んで、Yos物語を読んでいるかのようでした。
Posted by Akou at 2014年08月27日 23:24
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